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NHK教育「子どもサポートネット」を見て

仕事の合間、お昼ご飯を用意しながら、テレビをつけっぱなしにしていると、NHK教育の「子どもサポートネット」という番組の特番「“きずな”求めて」の再放送をやっていた(正確には、ココを書いている時点で、まだやっているのだけど)。

この番組の1パートで、ある子のことが語られていた。

Tくんは、幼い頃から父親に暴力をふるわれつづけて育ち、それは彼がある程度大きくなり両親が離婚するまで続いた。

あれ?と思ったのはここからで、両親が離婚し父親が彼のもとからいなくなると、なんと今度は彼が家庭内で暴力をふるうようになるのだ。

今までずっとそばにあった大きな脅威が急になくなったため、押さえつけられていた感情が吹き出してきた、と本人は語った。
学校でもトラブルが絶えなくなってしまい、次第にTくんは孤立していった。

生々しくて説得力があるドキュメントだったからか、中学生の時、キレやすくて怒り出すと手に負えないクラスメイトがいたのを思い出し、身近なことのように思った。
もしかしたら、彼もそんな環境の中で育ったのかもしれない。あまり関わらないようにしていたけれど、もしそういった事情を理解できるこころが当時の自分にもあったなら、と思った。

そもそも人間は、社会のネットワークによって生かし生かされている生き物だと思う。
例えば、Tくんとぼくとでは世代が違うから学校で接することはなかった。でもTくんに暴力をふるっていた父親は、実は仕事の心労などで過度にたまったストレスを、発散の矛先として自分の子どもに向けていたのかもしれない。
そしてそのストレスのたまる仕事というのは、例えばぼくらが享受している便利さの一端を担ってくれているのかもしれない。

だとしたらこのTくんが少しでもよくなるように、彼に接する周りの全ての人は、一緒になって努力する義務…まではないとしても、責任がある(本当は“優しさ”と言いたいところなんだけど)。
そして、彼の父親に関わる全ての人にも。
ぼくのそばにTくんやTくんの父親はいないけれど、同じように悩みや問題を抱えている人たちはいる。そばにいる人がそれぞれ無視せず、できる範囲でいいから向き合っていけたらいいなと思う。

社会を構成している全ての人間同士は、挨拶も交わさずすれ違う他人というような関係だったとしても、全員しっかりとつながっている。そう思わされる。

こういった番組を制作するような、社会の中に必要な機能を果たしてくれる種類の人たちがいつまでも繁栄し続けますように。

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