2008年07月
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東京上空3,000メートル!!
- Date
- 2008-07-07 (月)
- Category
- 日記
2月の誕生日に、デザイナーのRさんが客船での晩餐に招待してくれたので、そのお返しにRさんの誕生日に何か乗り物をと思ってヘリコプタークルージングに誘った。
デザインの仕事をしていると色々な立場の視点が必要になる。
ただデザインをしているだけでは、デザインの技術は上がってもそのデザインを使う人の心理が分からないかぎり、デザインするのに必要な部品が揃ったという事にはならない。
そんな風に思って、感度の高い世界に少しでも足をのばそうというところから出発した現実社会での冒険企画は少し行き過ぎてしまったようでもある。
でも、これはこれで人間を面白くするエッセンスとしてよかったと思っている。
旅客機は全体的に動きがゆっくりで、周りにはたくさん人がいて連帯感などからくる安心もある。
乗り込む時はドアtoドアで、自分が旅客機に乗ったということを客観的に感じるのは難しい。
でも、ヘリコプターは完全に日常的な現実と地続きの体験だ。
駅からタクシーに乗り、サービスカウンターで受付して、簡単な説明とボディチェックを受け、ヘリコプターのメンテナンスガレージを抜け、一段高くなったヘリポートに停まっているヘリコプターに自分の足で歩いて乗り込む。乗り込むのは機長さんと僕ら2人の他にはいない。
エンジンがかかりプロペラが高速回転を始める。
ドアの外を見ると担当の方とメカニックさんが気を付けの姿勢でこちらを見てる。どこか生々しい。
機長さんがマイクで合図すると、間もなく離陸する。
ヘリコプターは、現実的に受け入れられる高さまで機敏な動きで浮上し、そのまま非現実的な高さまで躊躇なく上昇していく。
すごく揺れるというわけではないが、ドアはエンジンの回転数によってガタガタいうし、方向を変える時は本当に傾く。数分の間は現状を受け入れる事で精一杯だ。
しばらくして都心の上空に。いつも見上げている建物のはるか上空を飛んでいるという実感…。
いままでヘリコプターを見ても何か飛んでるとしか思えなかったけど、これからもしヘリコプターを見つけたらこの日の経験できっと色んなことを想像できると思う。
ちなみに、この風景を見て最初に思ったのは、よく仕事でクオータービューのキャラクターやフィールドを作るけど、これはまぎれもなく本物のクオータービューだ!ということだった。