異空間
- Date
- 2008-09-18 (木)
- Category
- 日記
パスポートの期限が切れていて、更新に戸籍抄本が必要だったので、仕事の谷間の平日昼間、実家に帰った。
と言っても、実家には誰も住んでいないので、ただそこに時間が止まってしまった空間があるというのは、とても寂しい。
よく知っているはずなのに少しずつ変わった謎かけの風景。
ぽっかりと晴れた昼下がりなのに人影がほとんどない。遠くの橋の上と、遠くの下り道の先と、遠くの駐車場にしか人がいない。
近くにだれもいないのは、自分がその風景の中の遠くの人になっているからかもしれない、なんて思えてくる。普段、人と近すぎる生活を送っているからか、それとも姿形がよく見えないからか、遠くにいる人というのは、なんだか愛おしいもののように思えてくる。遠くで、少なくなった小学生たちが鼓笛隊の練習をしているのが見える。
ノスタルジーかと思ったけど、これは、小学生の時に体調を崩して早退した帰り道に感じた感覚と同じだ。
こんな心のよりどころのないような時間と空間の毎日を送っている主婦たちはすごい。男とは違う生き物だ。と、テレビのない時代だったら思う。
帰り道、車のラジオから流れるピストン西沢と秀島史香の下世話なトークが心の支えだった。